里親制度とは
児童虐待や家庭の事情などにより、家庭で養育することができない子どもを支える制度のひとつが里親制度です。
養育里親 / 専門里親 / 養子縁組里親 / 親族里親 / ファミリーホーム
それぞれ、目的・対象となる子ども・条件・支援内容が異なります。
それぞれの違いを順番に見ていきます。
1. 養育里親
社会的養護が必要な子どもを、一定期間、家庭で養育する里親です。
期間はケースによって異なります。数日間だけの場合もあれば、子どもが18歳になるまで養育する場合もあります。子どもの状況によっては、元の家庭に戻るまで、または自立するまで養育することもあります。
里親制度の中でも、最も一般的な形です。
2. 専門里親
通常の養育だけでなく、専門的な知識や援助が必要な子どもを養育する里親です。
対象となる子どもとして、以下が挙げられています。
- 虐待を受けた経験がある子ども
- 非行の問題がある子ども
- 障害がある子ども
専門里親になるには、養育里親としての経験や専門的な研修、一定の条件が必要です。
3. 養子縁組里親
将来的に養子縁組をすることを前提として、子どもを養育する里親です。特別養子縁組制度と関連して説明されることが多い制度です。
法的な親子関係を結ぶために、まず里親として子どもを受け入れます。家庭裁判所を通して成立します。
養子縁組が成立した後は、国からの手当などは支給されません。この点が他の里親制度と異なります。
4. 親族里親
両親や監護する者が死亡・行方不明・拘禁・入院などにより子どもを養育できない場合に、祖父母などの親族が子どもを養育する制度です。
祖父母や叔父・叔母などの親族が里親になります。なお、扶養義務の有無によって手当の扱いが変わります。
5. ファミリーホーム
養育里親が大きくなったような形の制度です。5〜6人までの子どもを養育します。養育者と補助者を合わせて3名以上置くことになっています。
第二種社会福祉事業にあたります。複数の養育者で子どもを育てる、小規模で家庭的な養育環境をつくる制度です。
里親としての経験がある人や、児童養護施設などで勤務経験がある人が担います。
5種類の早見表
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 養育里親 | 社会的養護が必要な子どもを、一定期間家庭で養育する |
| 専門里親 | 虐待・非行・障害など、専門的援助が必要な子どもを養育する |
| 養子縁組里親 | 将来的な養子縁組を前提に子どもを養育する |
| 親族里親 | 親が死亡・行方不明・入院などで養育できない場合、親族が養育する |
| ファミリーホーム | 5〜6人の子どもを、複数の養育者で家庭的に養育する |
間違えやすいポイント
養育里親と養子縁組里親は異なります。養育里親は「一定期間育てる制度」。養子縁組里親は「将来的に法的な親子関係を結ぶことを前提に育てる制度」です。
専門里親は、経験があればなれるわけではありません。虐待・非行・障害など、専門的な援助が必要な子どもを養育する里親であり、養育里親経験・専門研修・一定の条件が必要です。
親族里親は、親族だから自由に預かる制度ではありません。親が死亡・行方不明・入院などで養育できない場合に使われる制度です。
ファミリーホームは、通常の里親家庭より規模が大きい形です。5〜6人の子どもを、複数の養育者で養育します。